ビジネスメールでは、本文の内容以上に「締めくくりの一文」が印象を左右します。
文末の言葉には、相手への敬意や配慮が自然に表れます。
この記事では、社外メールで使える締めくくりの定型文を、目的別・場面別に整理して紹介します。
すぐに使える文例を押さえて、メール全体をより丁寧に仕上げましょう。
社外メールの「締めくくり文」が大切な理由

メールは「用件を伝えるだけ」のツールではありません。
文章の最後に添える一文は、言葉の“余韻”として相手の印象に残ります。
A:「よろしくお願いします。」
B:「お忙しいところ恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。」
同じ依頼でも、Bの方が温かく、思いやりを感じます。
つまり、締めくくり文=メールの印象を整える最後の仕上げなのです。
締めくくり文を書くときの基本ポイント
1️⃣ 丁寧さを保ちつつ、簡潔にまとめる
2️⃣ 相手の立場を考えた気遣いを添える
3️⃣ メールの目的に合った締めを選ぶ
短い一文でも、これを意識するだけで文全体の印象が大きく変わります。
社外メールで使える締めくくり文例集
以下では、目的ごとに使いやすい文例を紹介します。
そのままコピペで使える汎用フレーズばかりです。
💼 【依頼・お願いのメールの締めくくり】
お手数をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。
恐縮ですが、ご対応のほどお願い申し上げます。
ご多忙のところ恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
➡ 相手の負担を気遣う表現を入れると、柔らかく伝わります。
📩 【返信・回答メールの締めくくり】
ご確認のほど、よろしくお願いいたします。
取り急ぎご返信申し上げます。何卒よろしくお願いいたします。
ご不明点がございましたら、お気軽にお知らせください。
➡ 返信の最後は、「確認」「対応」「フォロー」の意識を示すと印象が良くなります。
📎 【資料送付・添付メールの締めくくり】
資料をご査収のほど、よろしくお願いいたします。
ご確認いただき、ご不明な点がございましたらお知らせください。
ご参考になれば幸いです。
➡ 資料送付時は「ご査収ください」よりも、柔らかい言い回しにするのがポイントです。
🗓 【日程調整メールの締めくくり】
ご都合の良いお日にちをお知らせいただけますと幸いです。
ご確認のうえ、ご返信いただければ幸いです。
ご多忙の折恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。
➡ 「幸いです」を使うと、押しつけがましくなく自然に依頼できます。
🙇 【お詫びメールの締めくくり】
このたびはご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。
今後とも変わらぬお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。
ご不快な思いをおかけしましたこと、重ねてお詫び申し上げます。
➡ 謝罪の文面では、再発防止の姿勢+感謝を入れると誠実な印象になります。
🙏 【感謝・お礼のメールの締めくくり】
このたびはご協力いただき、誠にありがとうございました。
今後ともご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。
引き続き変わらぬお付き合いをお願い申し上げます。
➡ 感謝のメールの締めは、「今後への前向きな言葉」で締めるのがコツです。
締めくくりで使う便利な定型表現
使い回しできる汎用フレーズをいくつか覚えておくと便利です。
フレーズ ニュアンス
何卒よろしくお願いいたします。 最も一般的で万能な締め言葉。
ご確認のほどお願い申し上げます。 資料や内容のチェックを促す。
ご査収くださいませ。 添付や送付に対して丁寧な言い方。
ご連絡をお待ちしております。 相手からの返信を期待する場面に。
ご自愛ください。 季節の挨拶や締めに添える一文として。
➡ 文末は「お願いいたします」か「幸いです」で終わると丁寧にまとまります。
季節や時期に合わせた締めくくり例
時期に応じて一言添えると、より印象的なメールになります。
🌸 春
新年度も引き続きよろしくお願いいたします。
お忙しい時期かと存じますが、ご自愛くださいませ。
☀️ 夏
暑い日が続きますので、くれぐれもご自愛ください。
今後とも変わらぬご支援をお願い申し上げます。
🍁 秋
実り多い季節となりました。引き続きよろしくお願いいたします。
ご多忙の折とは存じますが、どうぞご自愛ください。
❄️ 冬
寒さ厳しい折、体調を崩されませんようご自愛ください。
本年も大変お世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。
➡ 季節の挨拶を添えることで、「機械的でない印象」を与えられます。
締めくくりで避けたい表現
丁寧なつもりでも、少し違和感を与える言い回しもあります。
❌ 「よろしくお願いします。」
→ カジュアルすぎるため、社外メールでは避けたい表現。
❌ 「取り急ぎ~」
→ 緊急時以外ではそっけなく聞こえます。
代わりに「まずはご連絡申し上げます」が適切。
❌ 「では、よろしく!」
→ ビジネスでは口語調を避ける。
➡ “砕けすぎず、硬すぎず”のバランスが大切です。
まとめ:締めくくりは「丁寧さと余韻」
社外メールの締めくくりは、
「相手を気遣いながら文を整える仕上げ」の部分です。
たった一文でも、
感謝
敬意
思いやり
が伝わることで、信頼感を高めることができます。
「お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。」
「ご多忙の折恐縮ですが、ご確認のほどお願いいたします。」
このような一文を添えるだけで、メールが一段と丁寧になります。
言葉の最後の“ひと呼吸”が、あなたの印象を決めるのです。

