「今後ともよろしくお願いいたします」の言い換え表現

ビジネスマナー

ビジネスメールや書面の締めくくりで定番のあいさつ、
「今後ともよろしくお願いいたします」

万能に使える便利な表現ですが、同じ言葉ばかり使ってしまうと、やや形式的で印象が薄くなってしまうこともあります。

この記事では、「今後ともよろしくお願いいたします」を使う意味や場面、
そして状況別の言い換え表現・例文を紹介します。

「今後ともよろしくお願いいたします」の意味

この言葉は、単なるあいさつではなく、
“これからも関係を続けていきたい”という気持ちを表すものです。

「今後」=これからも

「よろしくお願いいたします」=ご配慮・ご協力・ご指導を願う

つまり、「今後ともよろしくお願いいたします」は、

「これからも変わらぬお付き合いをお願いします」
という、信頼関係を大切にする挨拶なのです。

よく使われる場面

「今後ともよろしくお願いいたします」は、次のような場面で使われます。

取引先や顧客へのメールの締めくくり

新規取引や初回の挨拶

異動・転職の挨拶メール

プロジェクトの完了・報告時

どんな相手にも使いやすく、関係を継続したい気持ちを伝えるのに適しています。

言い換え表現の基本パターン

言い換えのコツは、「今後」「引き続き」「末永く」などの言葉を組み合わせて、トーンを変えることです。

柔らかく親しみを込めたいとき

引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
今後とも変わらぬお付き合いをお願い申し上げます。

➡ 相手との関係が続いている場合に自然。

新しい関係が始まるとき

これからお世話になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。
新たにご一緒できることをうれしく思います。何卒よろしくお願いいたします。

➡ 初めての取引や新規の挨拶に使いやすい。

フォーマルな場面で丁寧に

末永くお付き合いいただけますと幸いです。
今後ともご指導・ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

➡ ビジネス文書・公式メール・上司宛てに適した表現です。

感謝を込めたいとき

これまでのご厚情に感謝申し上げます。
今後とも変わらぬお力添えを賜りますようお願いいたします。

➡ 感謝と継続の両方を伝える形。報告メールにも◎

状況別・具体的な言い換え

より具体的に、シーンごとに自然な言い回しを紹介します。

【取引先への挨拶メール】

平素より格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。
今後とも変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。

➡ 「変わらぬご愛顧」は取引先・顧客宛ての定型句として最適。

【社外パートナー・協力会社への連絡】

今後ともご支援・ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
引き続きお力添えを賜りますようお願い申し上げます。

➡ 「ご支援」「ご協力」「お力添え」などの語を入れると具体的になります。

【お詫びやトラブル対応後】

このたびはご迷惑をおかけし申し訳ございませんでした。
今後ともご指導ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

➡ 謝罪のあとに“今後も誠実に対応します”という姿勢を示す表現です。

【異動・退職メール】

これまでのご厚情に心より感謝申し上げます。
今後とも変わらぬお付き合いをお願い申し上げます。

➡ 社交辞令的でありながら、誠意が伝わる定番の締め。

【プロジェクト完了後の連絡】

無事に納品を終えることができました。ご協力に感謝申し上げます。
今後ともお力添えのほど、よろしくお願いいたします。

➡ 感謝+継続依頼の形で使うと自然です。

カジュアルに言い換える表現

社内や親しい相手には、もう少し柔らかい言い方も可能です。

引き続きよろしくお願いします。
これからもよろしくお願いいたします。
またご一緒できるのを楽しみにしています。

「お願いいたします」→「お願いします」にするだけでも、少しカジュアルな印象になります。

使うときの注意点

同じメールで何度も使わない

文中・文末で「今後ともよろしくお願いいたします」を2回以上使うとくどくなります。
➡ 1回は「引き続きご協力をお願いいたします」などに変えると◎

 初対面の相手にいきなり使わない

まだ関係が始まっていない相手には、

「これからお世話になりますが、よろしくお願いいたします。」
が自然です。

社内メールでは簡潔に

目上・同僚には「よろしくお願いいたします」で十分な場合もあります。
過剰に丁寧だと堅苦しく感じられることも。

まとめ:「今後ともよろしくお願いいたします」は“関係維持”の一言

「今後ともよろしくお願いいたします」は、
感謝・敬意・継続の気持ちをまとめて伝える言葉です。

言い換えるときは、次のように意識しましょう。

目的 言い換え例
柔らかくしたい 引き続きよろしくお願いいたします
丁寧にしたい ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします
感謝を込めたい ご支援に感謝申し上げます。今後ともよろしくお願いいたします
新しい関係の始まり これからお世話になりますが、よろしくお願いいたします

言葉を少し変えるだけで、印象はぐっと温かくなる。

「今後ともよろしくお願いいたします」は、
相手との信頼を“言葉でつなぐ”ビジネスの基本です。

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