取引先や顧客を訪問する際、最初の一言はその日の印象を左右します。
どんなに準備を整えていても、最初の“あいさつ”が雑だと信頼は得られません。
逆に、笑顔と丁寧な一声で場の空気が和み、会話がスムーズに進むこともあります。
この記事では、クライアント訪問時の第一声あいさつマナーを、
ビジネスの基本から状況別の例文まで解説します。
第一声が大切な理由
ビジネス訪問では、名刺交換や商談よりも前に“印象づけ”が始まっています。
第一声には、次のような効果があります。
・相手に「誠実で感じが良い」と思われる
・その後の会話がスムーズになる
・相手の警戒心を解く
➡ 第一声は「言葉+表情+姿勢」のセットで伝わります。
言葉だけでなく、声のトーンや目線も意識しましょう。
訪問前に整えるべき基本姿勢
第一声を美しく見せるためには、訪問前の準備も重要です。
✅ 準備のチェックポイント
ドアをノック → 「どうぞ」と言われてから入室
・入室時は姿勢を正し、笑顔で軽く会釈
・バッグは椅子の横または足元へ
・声は明るく、早口にならないように意識
➡ 特に「第一声を言う瞬間の姿勢」が、相手の印象を大きく左右します。
基本の第一声あいさつ
最も基本的で汎用性の高い訪問時のあいさつです。
💬 【基本形】
「お忙しいところ失礼いたします。〇〇株式会社の△△と申します。」
➡ 最初に社名と名前を明確に伝え、名乗りを先にするのが礼儀です。
💬 【初めて訪問する場合】
「初めてお伺いします。〇〇株式会社の△△と申します。
本日はお時間をいただきありがとうございます。」
➡ 「初めて伺います」を添えることで、丁寧さと誠実さを示せます。
💬 【定期訪問の場合】
「いつもお世話になっております。〇〇株式会社の△△です。
本日もよろしくお願いいたします。」
➡ 「いつもお世話になっております」は、最も基本的なビジネスフレーズ。自然に使えるようにしておきましょう。
複数人で訪問する場合の第一声
同行者がいる場合は、代表者があいさつをまとめて行います。
💬 【代表者の例】
「お忙しい中、お時間をいただきありがとうございます。
〇〇株式会社の△△でございます。本日は、同席の□□と伺いました。」
➡ 自社メンバーを紹介するときは、順番と敬称に注意します。
相手先のオフィスや受付での一言
受付や待合スペースでも、印象に残る一言を添えると好印象です。
💬 【受付での例】
「本日10時にお約束いただいております、〇〇株式会社の△△と申します。
〇〇様にお取次ぎをお願いいたします。」
➡ 丁寧な名乗りと目的の明示がポイントです。
初対面の受付担当者にも、笑顔と落ち着いた声で対応を。
打ち合わせ開始時の一言

会議室に通されたあと、商談や打ち合わせを始める際の“初動”が大事です。
💬 【一般的な打ち合わせ開始】
「本日はお時間をいただきありがとうございます。
早速ですが、本日の議題についてご説明させていただきます。」
➡ 「ありがとうございます」で始めると、会話が柔らかくスタートします。
💬 【上司・先輩が同席している場合】
「本日は弊社〇〇部長にも同席させていただいております。
どうぞよろしくお願いいたします。」
➡ 同席者を紹介する際は、相手より自分たちの上位者を先に紹介するのがマナーです。
天候や季節を絡めた“和らげ言葉
訪問直後に少し場を和ませる一言を添えるのも効果的です。
| シーン | 一言例 |
|---|---|
| 暑い季節 | 「本日はお暑い中、お時間をいただきありがとうございます。」 |
| 寒い季節 | 「寒い中お伺いしましたが、社内はとても暖かいですね。」 |
| 雨の日 | 「お足元の悪い中、お時間をいただき恐縮です。」 |
| 季節の変わり目 | 「季節の変わり目ですが、お変わりありませんか。」 |
➡ こうした“ひと呼吸の一言”が、距離をぐっと縮めます。
NGな第一声の例
つい言ってしまいがちな一言が、実はマナー的に避けたいケースもあります。
| NG表現 | 理由 |
|---|---|
| 「こんにちはー」 | カジュアルすぎてビジネスには不向き |
| 「ご無沙汰しています」 | 初対面や頻繁な取引先には不自然 |
| 「〇〇さんいますか?」 | 呼び捨て・略称は失礼にあたる |
| 「今日暑いですね〜」 | 雑談のように始めると軽い印象に |
➡ 訪問直後は丁寧すぎるくらいがちょうど良いです。
第一声から退室までの流れ
第一声のあとも、最後まで丁寧な立ち居振る舞いを意識しましょう。
| タイミング | 一言例 |
|---|---|
| 入室時 | 「失礼いたします」 |
| 着席前 | 「お座りいただけますか」と促されてから着席 |
| 打ち合わせ終了時 | 「本日はありがとうございました」 |
| 退室時 | 「失礼いたします」+一礼 |
➡ 入退室のマナーも“第一声”の延長線として見られます。
まとめ:第一声は“印象の入口”
クライアント訪問時の第一声は、言葉以上に「心の姿勢」が伝わります。
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| 言葉 | 「お忙しい中、ありがとうございます」などの丁寧な表現 |
| 表情 | 笑顔・目線・穏やかなトーン |
| 姿勢 | 背筋を伸ばし、礼を添える |
丁寧な第一声は、“信頼の第一歩”。
一言で場を整え、相手の時間を尊重する姿勢が、
ビジネスパーソンとしての印象を何倍にも高めます。

